ダイビングはとても楽しいものです。綺麗な海や素晴らしい仲間・世界が待っています。我々はその世界を少しだけ覗かせてもらっているのです。その環境に敬意を払い、さらにいつまでも後世に残すべく努力しなければ本当のダイバーにはなれないのではと思っています。
ゴミの始末はダイビングの基本マナー
「ダイバーは海の番人!」・・・・・海底でみる空き缶やその他の生活ゴミ、時にはバイク(信じられますか?)など。そのようなヒドイ光景に出会うと誰だってガッカリしますよね。それより、なによりも、そこを生活の場にしている幾多の生き物にしてみればまさに死活問題です。私たちダイバーは海へのポイ捨てなどはもっての外として、通常の生活においても母なる海を思い、排水などに注意して生活していきたいものですね。
また、タンク充填後にビニールテープをまくエアーステーションは少なくなりましたが、時々海底でそれと思われるものを見かけることがあります。それはセットアップ時に外したテープをタンクに張っていたため、海中ではがれたものだと思います。タンクにテープがついていた場合はボートに備え付けのゴミ箱に捨てましょう。
乱痴気騒ぎはもってのほか
気心の知れた仲間とのツァーは楽しさ倍増ですね。しかしダイビングは基本が大切、特に体調には最新の注意をはらいましょう。夜更かし深酒は必ずダイビングに悪影響をおよぼします。
水資源は大事にしよう
国内での生活ではよほどのことがないと給水制限で不自由を感じたりはしませんが、リゾートによってはいつも給水制限状態のところもあります。シャワーや器材洗い時の水はほどほど、そこそこにすべきです。現地スタッフの説明や規則を守って限りある水を分け合うことを大切に・・・・。
「とっていい」のは写真だけ
「とっていいのは写真だけ、残していいのは泡と感動だけ・・・」潜った痕跡を残さないのがきまりです。ダイビングにおいては、魚は食べるためじゃなく見るためのもの。よく魚をついているポイントでは、ダイバーが潜ったとたんに魚は一斉に隠れてしまうが、良心的なダイバーが集まる場所では、いっしょになって泳げます。海の中は魚たちのテリトリー。謙虚な気持ちでウォッチングしましょう。
サンゴは傷ついている
サンゴの多いポイントに潜るときには、いつもより気を引き締めましょう。悪気はないのに、フィンやゲージを引っ掛けて傷つけてしまうことがあるからです。魚を追っているときや、写真に夢中になっているときに起こりやすい事故です。要注意!
餌の与えすぎは生態系を崩す
今、各国のリゾートのダイビング・サービスでは、フィッシュ・フィーディング(餌付け)に関して再考がなされています。いつもいつも同じところでダイバーが魚に餌を与えることによって、自然の生態系を崩してしまう恐れがありますし、それに添加物の入った餌ばかり食べていては魚の身体にもよくないのは明らかですよね。ダイバー人口が増えつづけている現在、魚を肥満体にしないためにも餌付けは控えるべきでしょう。まるまる太って動きの鈍いイルカはあまり見たくないですよね。
タンクの空ぶかし
レギュレータの取り付け時と取り外しの際に、タンクのエアーを少しだけ使用しますが、極端な空ぶかしは控えたいものです。というのは、エアーの充填においては通常、電気であれガソリンであれ何らかの資源を使用して充填しています。この資源についても無限ではないのです。水資源においてもお話いたしましたが、特にリゾートなどにおいては、水に限らず、ガソリンなども貴重なのです。限りある資源を有効に使うためにも、また無駄な汚染を防ぐためにも必要最小限のエアーの使用をお願いします。→乾いた布や指先でも水滴除去は可能です。
*レギュレータ:タンク中の圧縮空気を減圧し水中の呼吸を確保する器材。
PADIプロジェクトAWAREとは
現在、この地球上から1年間に少なくとも1000種もの生物が姿を消しているのを知っていますか。私たち人類は、自分たちの生活をより快適にするために、実にたくさんのものを犠牲にしてきました。その代償として、深刻な環境問題を引き起こし、地球上の生態系に重大なひずみをきたし始めています。このままゆくと21世紀には、1時間に1種、年間に直すと、なんと9000種近い生物が絶滅してゆくことになります。この深刻な事態を食い止めるには、少しでも多くの人々の理解と協力が必要です。海という自然と身近に対峙している私たちダイバーこそ、もっと環境問題に関心をもち、1人ひとりが率先して環境保護の啓蒙を率先してゆきたいものです。

PADIでは、水中環境保護とダイバーの果たすべき責任を1人ひとりが自覚することを目的とした環境教育プログラム、プロジェクトAWARE(Aquatic World Awareness,Responsibility and Education)が発足しました。PADIダイバーとダイビング専門店、小売店、PADIが一体となって実施。これを通じ全世界のPADIダイバーが結束しつつあります。また、当店でも、PADIプロジェクトAWAREの一環として、毎年、ベースポイントでのビーチクリーンUPを行なっています。