いつ見た景色だろう

20180606西表画像

いつ見た景色だろう。心を吸い取るような真っ青な空と心をのぞき込むような真っ白な雲がそのまま水面に写りこむ。まるで鏡に写し込んだような水面の見るのは。水面をのぞき込むと自分の心まで写し出してくれそうな怖いような錯覚に陥る。

なぁーんて作家さん気取りで書き出しましたが、行ってきました沖縄県西表島! いやぁそれは楽しいの何の。お姉さまがたに引っ張られる形で、のんびりまったりと一足お先の梅雨明け(もう西表は真夏でっせ!)の沖縄西表に行ってきました。

それはもうお決まりの具志堅ポーズに、パイナップル園。それとサガリバナ(知ってます?)。それにダイビングはというと、狙った獲物はすべて見ることが出来て、言うことナッシング(古!)ですわ。

台風5号

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そもそも、なぜ鏡のような水面だったかというと、ラッキーにも台風5号の発生で、それが雨雲やらなんやらをすべて持って行ってくれたんですね。普段であればやばいー!ということになるはずなんですが、台風一過のなんとやらで、こんなラッキーなことがあるんでしょうかね。

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ということで、初日は移動だけで、那覇経由、石垣と渡り、それから高速船で16時過ぎに西表に到着です。もちろん初日はダイビングなし、お決まりの具志堅ポーズ。いやはや我々の世代には輝いていました。具志堅さん。あの時は格好よかった~~。もう憧れを通り越して、小学生はみな、具志堅のまねですよ。「そぅっちゅねぇ」ですね。今じゃぁタレント業も一定のポジションを得ているようでなによりです。(笑)

あかがねいろ

さぁ、ダイビングの話しです。2日目の一本目はというと・・・。うん?ちょっと待ったぁ。これは報告せねばならない話じゃぁないか。そうなんです。翌朝はみなさんで朝日を見に行きました・・・終わり。じゃなぁ~い。そうじゃないんです。(涙)

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こんなぁ感動した朝陽はないんです。水平線から登る太陽(ある人は、茜色って言ってましたが・・・茜色は夕日の形容なんだな。これが)、磨ききった銅(あかがねと読みます)色に輝いているのです。残念ながら写真じゃぁ表現できない(泣)。これだけでもここに来た価値があったなぁとしみじみ思うわけです。遠くのリゾートに行くのもいいけど、国内にもまだまだ素晴らしいところがあるですよ。行こう!と思ったときには是非当店で。(冗談)

ダイビング

ダイビング初日

ではでは、本編(本気)にいきます。1本目はまずは体慣らしのゆったりコース(とはいえ、ずっとゆったりなんですけど)。港から15分弱くらいのポイントで、白砂の中の根でのダイビング。カラフルなアカハネゴイ、クマザサ、キンギョハナダイが乱舞ですね。それはもうまるで花畑と形容すればいいのでしょうか。

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2本目には、北側に回り込み(ちょっと移動がありました)、マンタのクリーニングポイントの「鹿川 中の瀬」でマンタを待ちます。手が触れんばかりの近さまで寄ってきて、それも4匹もです。いつ見てもゆったりと優雅に泳ぐ姿は時間の流れを止めてくれます。

パラパラ漫画で動画を作ってみました。(容量は2.5MB スマートフォンはご注意ください)

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それに、おまけと言っちゃコブシメに失礼ですが、70センチを超える(この大きさは初めて)コブシメの産卵に出会えました。生まれてくるミニコブシメ、お母さんみたいにおっきく育てよ~~。

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3本目は「網取ガーデンイール」。ガーデンイール(チンアナゴ)ですね。人に恐れないというか、引っ込んでもすぐに出てくるんです。間近によってよく観察できました。ここでも白砂の中の飛び瀬でカラフルな魚たちの中でゆったりです。

ダイビング二日目

翌朝も引き続き朝の散歩。今日も真っ赤に燃える朝陽を見ました。今日もガンバ。
さて、3日目の一本目は波の無い穏やかな海。水中は透明度は30メートル超えです。エダサンゴの中、デバスズメや赤・青・黄のハナゴイが出迎えてくれます。癒しのポイントと呼びたくなるようなポイントでした。

卵を抱えたガラスハゼにも出会えましたね。通常は名前のとおり透き通っているのですが、卵を抱えていることで透き通ってはいませんが、それでも生き物は不思議というか神々しさを感じます。右手にリングライトをつけたカメラ。左手を後ろから回しライトをあてて挟むような感じで撮影です。

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2本目はトラフザメ(レオパードシャーク)。英名のとおりヒョウ柄のサメで、尾が特徴的。水中で柔らかいナイフ(そんなのないけど)をゆっくりと揺らすような感じで泳ぎます(じっとしていることが多いですけどね)。私も20年以上インストラクターをやっていますが、2度目の超がつくレアものです。

3本目は水深10メートルくらいで水中の中の陽光のシャワーを楽しむようなポイント。ケーブの中で泳ぎ、光と影を楽しみながら、モンツキカエルウオに、赤が珍しいハダカハオコゼに出会えました。

ダイビング最終日

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さて、最終ダイブ日の4日目は、カメのリクエストをいただき、「鳩離小大仏」のポイントへ。鳩間島の近くなので鳩なんでしょうか。小大仏とは大仏の頭のようなコモンシコロサンゴの群生の中をダイビング。(近くに大大仏のポイントもあるそうです)
お昼寝中のカメを近くでじっくりと観察(写真はいまいちでした。カメが岩で見えにくい)。リクエストに応えられてよかった~~。他にもデバスズメやウメイロの幼魚に囲まれました

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二本目は、キャベツ畑のようなリュウキュウキッカサンゴ(ね? キャベツ畑に見えるでしょ)の中を、西表ダイビングの余韻を楽しむようにさらにゆっくりと、まるで無重力の中でフワフワを漂うような(カラダと海が一体となるような・・・。なんか変ですね)ダイビングでした。皆さん、思い思いに色とりどりの魚たちの中で、楽しまれていました。

最終日は10時すぎに西表を出発し、帰途につきました。皆さんお疲れ様でした。朝陽や夕陽の絶景をみたり、パイン園や真っ暗な中での星空観察(人工衛星も見えました)をしたり、ダイビングではこれ以上ないとも言えそうな絶好なコンデションの中で、それもお目当てにはすべて出会うことができた最高のツアーでしたね。

記念ダイブ

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それと、今日の一本目は、Yさんの200本の記念ダイブ。おめでとうございます。あしかけ8年ですが、それでいいんです。ご自身のペースで続けることが一番大事です。

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もうひとつ、今回、初ツアー参加に初ボートダイビングのWさん。余裕しゃくしゃくでのボートダイビングでしたね。耳抜きに少し苦労していたようですが、中性浮力もほぼ問題なし。若いって素晴らしい。今後も続けてくださいね。

その他

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宿泊先からポイントまで5~6分の距離です。食事は、沖縄色一色というような食事でなく、自然な感じでおいしくいただきました。今回ダイビングサービスは、タケダイビングスクールさんです。Yさんの記念ダイブにサプライズケーキをご用意いただいたりと、たくさん気を配っていただき、快適にツアーを楽しませていただきました。(誌面になりますが、ありあがとうございました)

後記あとがき

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西表は、八重山諸島のなかでも空港がない島で、石垣から高速船で入りますが、ジャングルクルーズなどもあり、手つかずの自然がいっぱいです。畏敬の念さえ感じる朝陽と夕陽、漆黒の暗闇で、今にも星に手が届きそうなたくさんの星たち、「サガリバナ」という夜に咲き、朝に花が落ちる花。発光するイモムシ。人が簡単に来られないからかもしれませんが、これらの自然が永遠に続くことを願うばかりです。

今回のツアーは渡辺が担当させていただきました。最後までお読みいただきありがとうございました。

2018年 6月 渡辺 一明

想い出のアルバム