渡辺インストラクター

ダイビングのきっかけ

30数年前、沖縄県久米島で体験ダイビングを行って、これはスゴイ!と海の魅力にハマりました。もともと海は好きで遊んでいたのですが、スキンダイビングしかしたことがなかったので、本格的にダイビングを始めようと思いました。その時タイミングよくバディロープからハガキが来たのを機会に始めましたね。

バディロープとの出会い

渡辺インストラクター30数年前ですね(時間が経ちすぎてよくわからなくなりました 笑)。はじめてショップに訪れたときは、あれ?なんか(南国風な感じとは)違うと思ったのですが、オーナーの今林に海の魅力をたくさん話してもらううちに、即決はできなかったのですが、心は徐々にダイビングを始めるほうに傾いていきました。
初潜りは福岡県の芦屋にある『はまゆう』というポイントだったのですが、「講習ってこんなものなのか」と意外にも普通に感じました。
始めてから2年くらいでダイブマスターとなり、それから2年半オーストラリアのケアンズに、ダイブマスターとしてワーキングホリデーに行き、戻ってきてからインストラクターとなりました。

ダイビングでの最高の感動は

2016西表画像最高に感動したのは、通称オガンといわれる沖縄県西表島の仲之御神島ですね。カツオドリの繁殖地として知られ、鳥保護区域に指定され上陸が禁止されているため荒れておらず、外洋ならではのまさにディープブルーの世界でした。透明度は40メートルはゆうに超えていましたね。その透明度の良さが、水深20メートルでも白砂に自分の影ができるほど。船は宙に浮いているよう、まさに夢のような体験でした。また、地層がむき出しになり、切り立ったダイナミックな地形と2メートルオーバーのイソマグロやバラクーダなどの海の猛者たちとも遭遇できました。

 

それと、西表と石垣の間にある石西礁湖(セキセイショウコ)のサンゴ群には感動しました。国内最大と言われるだけあって、広大なサンゴ礁ですね。それもひとつひとつが生き生きとしているんです。是非、みなさんにも行ってほしい場所です。また沖縄のゆったりした時間の流れが都会の喧騒を忘れさせてくれます。

インストラクション・ガイディング

渡辺インストラクター講習については、とにかく楽しんでもらうことを一番大事にしています(当然ながら安全は最優先です)。楽しみながら学ぶことが一番の上達の近道ではないでしょうか。そのためにも、ファンダイブの皆さんとも楽しみや感動を積極的に共有することを心がけています。また、受講者とインストラクターの信頼関係も特に重要だと思っており、自分自身を信頼してもらうことを常に心がけています。ガイディングについては、『とにかくゆっくり』を心がけています。
安全面に関しては、トラブルの予測が一番大事だと思っています。器材トラブル、海況の変化など常に予測し対処法を考えておくことだと思っています。

失敗談は

一度だけ、2月の真冬の時にドライスーツを忘れてしまい、インナーとフードだけで潜りました。(えっ? インストラクター自身の安全を確保しとかないと…もしもに対処できないのでは?)、そうなんです。自分も若かったこともあり無謀だったと反省しています。それから器材のチェックは必ず自分で二度ほど行うようにしています。

今後の夢

渡辺インストラクター今までたくさんの方々に支えられていることを痛感しています。今後もダイビングを通して社会とつながっていきたいですし、落ち着いたらボランティアなどにも行って社会に恩返しできたらと思っています。

環境の変化

海が年々悪くなっているのを感じます。ゴミが増えているのもそうですが、高温化のせいか磯焼け(海草類が全くなくなる状態)が起こっており、稚魚が育たないことで魚が減ってきているように感じます。また昔は見たことのないような南洋系の魚も増えてきており、水温も確実に高くなっているのだと思います。

人となり(インタビュアー評)

渡辺インストラクター
穏やかな話しぶりの渡辺インストラクター。店長としてショップを切り盛りしていますが、常にお客様の要望に応えようと一生懸命な姿をよく見かけます。ちなみに昔は中長距離の陸上選手で県大会にも参加していたようです。そのため、最初の講習を「普通」に感じたのでしょうね(私は、最初の講習は「えっ!こんなにきついの?」って思いました。)。ドライスーツなしのダイビングは頂けませんが、よく言えばプロ意識がなせる技なのかもしれませんね。(とはいえ、絶対だめです)
他にも、自身ではひけらかしませんが、カメラとビデオには精通しており、オーバーホールも担当していますが、機械を扱うのが本当に好きなようです。また、渡辺インストラクターの趣味は、美術館巡りや登山だそうです。マリンスポーツとは真逆ですが、穏やかな性格がそこに足を向かわせているのかもしれませんね。
もうひとつ、渡辺インストラクターは海洋産業従事者のための高度救難資格を修了しています。実際にニッスイさんのサポートにも行っているそうです。当人は何も言わないのですがこういうプロフェッショナル技術が私たちは支えているのかもしれませんね。
穏やかなる渡辺インストラクター(店長)。今後もよろしくお願いします。