エジプト・レッドシー
「3回目の正直でやっと催行!」


2010年 11月 姫嶋 千晴

過去2回の企画は共に出発直前で乱射事件とリゾートホテルの爆破事件のためにすっとんでしまいましたが今回は何とか出発にこぎつけました。 
以下は今回参加された姫嶋さんの後記です。


ダイバーになってからずっと憧れ続けてきた未知の海・・・紅海!そして私にとっては18年ぶりのエジプト!
期待と不安を胸にとうとう出発の日が来ました。萩原INST率いる今回の参加者は皆顔見知りという和気合い合いのツアーチームでちょっと安心。福岡からソウル、途中ウズベキスタンのタシケントン経由でカイロへ。

大韓航空の飛行機は機内食のビビンバも美味しく、映画やビデオも充実していて長距離飛行も以外にあっと言う間でした。しかしその飛行中、私の身に第一の悲劇が・・・薄暗い機内でトイレから出たとき、左小指を思いっきり挟んでしまい、皮はめくれ血が流れ関節は腫れ・・・痛かったです(>0<)
カイロ到着後は空港近くのホテルでひとまず一泊。翌朝空路壮大な遺跡の都市ルクソールへ。まずは大きな岩山の上、崖の麓を切り開いて造られた「ハトシェプスト女王葬祭殿」・・・明るい太陽の光のもと、真っ白に磨き建てられた石の神殿は、背後の茶色の岩山と真っ青な空に映え、とても綺麗です。神殿の中には様々な神や人物、神話の様子などが3000年以上前の色彩のまま美しく描かれています

感動しつつ次はあの「王家の谷」へ・・・。ラムセス4世、9世、3世の3つのお墓の中へ入りました。(狭くて急な階段を中腰で降りて行くのが少したいへん!!)どのお墓の中も、壁も天井も色鮮やかにヒエログリフや壁画のレリーフでうめ尽くされ、どれだけの年月を掛けて造ったのかと想像もつきません。そしていよいよツタンカーメン王のお墓の中へ!(18年前は入ることが出来なかったのです。)中にはツタンカーメン王の木棺とミイラが安置されていました。ようやくツタンカーメン王に会えて感動でした!

ナイル川の西岸、死者の地とはお別れ。青く綺麗なナイル川を船で渡ると東岸は生者の地。遅いランチタイムはホテルのレストランでエジプトの肉料理。牛、鳥、羊でしたが私はちょっと苦手・・・ほんの少しだけいただきました。 ランチ後はTVなんかにもよく出る有名な「カルナック神殿」と「ルクソール神殿」へ。  歴代の王に増築され、圧倒される広さのカルナック神殿は青い空に突き出した2本のオベリスクが有名。様々なレリーフもヒエログリフが刻まれた列柱も見事です!残念ながら時間がなく全部は見て周れませんでした。それほど広いのです。感動します!

ルクソール神殿は片方だけのオベリスクが有名でそこそこの広さ。エジプト文明の神殿の中に少しだけローマ文明の色が入っていて不思議でした。すっかり傾いた太陽から強い西日が差して、神殿の中は光と影の美しい光景になっていました。   エジプトの夕暮れはあっと言う間ですぐに暗くなります。感動いっぱいのルクソールを後にして、車で紅海が待つハルガダへ。その車中、私の身に第二の悲劇が・・・。な、なんだかお腹が痛い!
我慢しているうちに胃も痛い!体もしびれてきて額にはあぶら汗が・・・。
ランチの羊だ!!!間違いない!!!何故か私一人だけ食あたり・・・
トイレ休憩まで遠く途中でお巡りさんの居る所でトイレを借りました(>:<)

二度と羊は食べないぞ〜!!!しかし車中から眺めた星空は私のお腹の痛みとは関係なく、それはそれは綺麗でした・・・。予定の時間を大幅に過ぎてようやくハルガダのホテルヘ到着。萩原さん、M松さんのワイルドコンビは夜の食事へ出掛けたらしいですが、私達女性陣はもう「ばたんきゅ〜!!」
いよいよ海へ。・・・紅海での初ダイビングの日です。お腹が心配な私は朝食もパンと水だけにして後は気合でいざ出発。
海での詳細な話は萩原INSTの素晴らしいログをご覧ください。

大きくて広い船で紅海を快適に進んで行きます。二階のデッキは日差しを遮る屋根もあり、風も心地良くついうとうと・・・のはずが、第三の悲劇がやってきました!旅行の移動疲れや前日の食あたりのせいか、普段船酔いしない私が左右に横揺れを続ける大きな船に酔ってしまいました。急いで階下へ降りると、すでにKさんもHさんも気分悪くなっていました。昨日からほぼ空腹状態の私は胃液を吐きよれよれ・・・。船のへりから三人で吐いていたら、少し向こうにイルカの群れがやってきました!大喜びしている他のゲスト達。胃液を吐きながら見たイルカは一生忘れません。

ポイントに着いたら早く海に飛び込みたい!!でもよれよれでスーツを着るのも力が入らず一苦労。ウエイトも萩原さんに作ってもらう情けなさ。ようやく揺れない海の中で生き返りました。よれよれ三人組みはランチの臭いにも酔う始末。二本目は萩原さんと4人で船の下で遊びました。M松さん、初日からバディ解消してごめんなさい。m(v v)m

 
その日の夜はお腹にやさしい中華料理を食べに行き、心も体も生き返りました。二日目はKさん、Hさんの500本記念と、M松さんの550本記念です。紅海へ来たら必ず潜らなければ!というポイント「GOTTA ABRAMADA」で記念ダイブとなりました。特にKさん、Hさんのお二人は前日の船酔いの疲れで潜れるか心配されていましたが、伊達にバディロープで500本も潜っていません!見事に紅海で500本を達成しました。本当に良かったですね!おめでとうございます!!

続いてM松さんも550本を達成!紅海をバックに自慢の肉体で記念撮影してました。おめでとうございます!!三日目はイスラムの休日金曜日のせいか船のゲストも少なく一番のんびり出来ました。  三日間の6ダイブの間に紅海固有種の魚もたくさん見られました。大きなナポレオンや、穴から飛び出て踊っていたオドリハゼはかわいかったです。海の中だけはいつでもどこでも、平和でいてほしいものです。





ハルガダから空路ピラミッドの待つカイロへ。しかしここでさすがのエジプト航空。朝から飛行機が飛びません。遅れに遅れてカイロへ着いたのはお昼も過ぎて・・。お迎えのガイドさんが「ピラミッドが閉まっちゃう〜!」と大急ぎ。そう、ピラミッド観光は3時半までしか入場出来ないのです。車を飛ばし、街の間から見えてきました。「ギザの三大ピラミッド」何度見てもでかい!でっかい!!1番でかいのがクフ王、2番目がカフラー王、3番目がメンカウラー王のものです。3番目のピラミッドの中には入ることが出来ました。一段一段がとても大きな石なのに、4000年以上前の人達はいったいどうやって積み上げて、おまけに中は迷路のようで部屋も作ってあって・・・やっぱり不思議です・・・ピラミッド。カフラー王のピラミッドの参道の先にはスフィンクスがいます。18年前はもう少し目鼻立ちがはっきりしていてのに・・・またいつか見に来れるといいなあ・・・。車中でランチをほおばって、最後の観光は「エジプト考古学博物館」。ゆっくり全部見たら一週間くらいはかかるというだけあって、どれも凄いものがズラリ!でもやっぱりツタンカーメン王の黄金のマスク!素晴らしい輝き!!王家の谷に静かに眠っていた王のミイラを思い出しました。ぜんぜん見足りなかったけれど、それでも思いっきり感動してきました。その夜、ホテルから眺めるナイル川は周りの夜景を映してとても綺麗でした。 紅海とも遺跡ともお別れ。器材以外のほとんどの荷物を背負い、懐かしの日本へ。カイロからソウルへ来るといきなり時間が進み、徹夜明け、時差ぼけ状態。そしてソウル着がかなり遅れたため、福岡行きの飛行機は出発直前!降りたゲートから次に乗るゲートがめちゃくちゃ遠い!!重たい荷物を背負いながらおみやげを買う暇などもちろんなく、人波をかき分け空港の中を全力疾走!!息も切れ切れに何とかギリギリで乗り込みました(>0<)最後の最後まで思い出の多い旅です!!福岡空港で今林さんの顔を見たときは、抱きつきたい程嬉しかったですよ・・・! エジプトの生水にもお腹を壊さず(笑!)、一生懸命私たちの面倒をみてくれた萩原さん、本当にありがとうございました。M松さん、よれよれのバディでご迷惑をお掛けしました。また記念ダイブご一緒しましょう!!Kさん、Hさん500ダイブ、本当に達成おめでとうございました!お二人が居てくれてとても楽しかったです!このツアーに行かせてくれたバディロープに感謝!です。一生の思い出になりました。ありがとうございました!!!


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