沖縄・南大東
「透明度50mと絶品!島料理」


2008年 6月 今林 忠義

実に15年ぶりのツアー、南大東は台風6号のノロノロスピードとその進路で出発前日まで現地とやり取りの後、天に祈りならの出発?受け入れ先の小浜さんは、島の気象台まで足を運び情報収集に大変だったとのこと。心配も何のその!!到着日こそ曇天だったが以降、晴天と凪の好条件で存分に楽しむことが出来た。
『計測用の100mロープを持って泳いでいたらロープを引っ張るので振り向いたらスタート地点のダイバーが両手でOKサインをしていた・・・』17年前に私の知り合いの作業ダイバーが南大東での水中作業時の出来事を話した際の一節です。ヒヒヒェ〜ッ!!そんな透視度の海が?? 早速、情報を収集して企画したのが16年前。翌年の7月、実際この目で確認したが『見渡す限り見える!!』少々おかしな表現だがその言葉がぴったりのスッゴイ海でした。新年を迎えるにあたっての翌年のツアー先選定には頭の痛いところだが、ヒョイと思い出したのが今回の企画になった次第です。
ボートの上から見る水の色は沖縄のそれと違いより明るく、マジュロの色と同じ。所々、海底の真っ白い砂地(水深15mはある)が水面の色に変化を与え、見る者をハッとさせる。心洗われる??腹黒さはどうか分からないが、全く心洗われ癒される綺麗さである。マジュロからの1日遠征で遭遇したアルノ環礁のアルノアルノとい言うポイントに似ている。ボートの下は真っ白な砂地。深度20m殻落ち込むドロップオフは濃紺。白と濃紺のコントラストが素晴らしいポイントだった・・・。潜降しながら海底に目をやると真っ白な砂が太陽光にキラキラ輝き、海底をより明るくしている。水中で何か題名は不明だがワルツのメロディーが聞こえるような感じがしたのは私だけではあるまい?
 ちなみに私の場合、パラオのブルーコーナーを逆ドリフトさせられる際は決まって軍艦マーチが聞こえる??以前、パラオのSショップにいた●●さんのガイドの際は決まって逆ドリフトだった。しまいには逆ドリフトの●●さんと皆が揶揄した記憶がある。
全8ダイブ。特筆すべきは港を出て正面、離岸して3分のところにある『ヤギバナNo3』シッティングバックロールで一斉エントリー。その後、水深10mの中層で集合し、沖の落ち込みを目指す。根のエッジは25m。そこから傾斜60〜70度で落ち込む壁に大きな大きなオオイソバナ??(小さな子犬?)実際、畳2枚はある大きさが幾重にも重なるように潮流になびいている。
また、港を出て西へ島沿いに20分〜30分のところにある『ゴンゴン穴』ここも同様のエントリー。10m深度で集合し、今度は沖ではなく地方(じかた)へ移動。水深24mから水面へと達する大きな岩壁の隙間を奥へ進み洞窟へ・・・。薄明かりのコーナーを曲がると光差し込む出口が見える。大きくオーバーハングした岩の下へ出ると真っ白い砂が目に眩い。岩沿いに大きなイソンボ(イソマグロ)が2本、悠々と去っていく。体長1.6mはある。胴回りは私と変わらぬのではないかと思えるほど大きい。私と違いメタボではなようだ?
沖縄であって沖縄でない海。ハワイにしかいないトンプソンチョウチョウウオや八丈島では見れなくなりつつある1尾30万円とも言われるユウゼンなどなどの魚たちに会うことが出来る海。南大東島は日本のガラパゴスかもしれない。
今回のツアーは前回と同じく全ての夕食を小浜さん宅で頂いた。大勢の料理を奥さんが一人で作り(一夫多妻制ではないので当然だが??)、小浜さんと私たちはビールや焼酎を飲みながら頂くのである。その料理が全く全然!!抜群の美味しさで、ツアータイトルに『グルメ』を加えればよかったと悔やまれる。キハダマグロとローニンアジの刺身(当然、厚切り)、シャコガイの刺身と煮付け。大東ダコの刺身にマグロの胃袋の煮付け。これらを島コショウで頂く。箸がすすむにつれて段々口がしびれてくる。
さらにすすむと唇の感覚がなくなる。また、ゴーヤチャンプルやマンゴとハムの煮付けイカ墨のスープ、程よい脂のラフティやマグロのカブト煮などどれも絶品!!ログブックに料理の品名を書き加えたダイバーさんも・・・。
そうそう忘れてました。マグロのずけを握った大東すしは、それ以前の料理で満腹のはずが何個も腹に収まる超が付く美味しさでした。美味しい!!綺麗!!感激!!癒される!!にプラスして小浜ファミリーの暖かさが嬉しいツアーになりました。




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