熊本・牛深
「冬も大満足の牛深の海」


2007年 1月 安藤 薫

私事ですが、怪我もあってブランクダイバーになった私は、今回、ツアー参加は約1年ぶり。不安と期待の交錯する中で、ショップへ向かいました。6時にお店に集合すると去年のお正月ツアーや恋の浦でご一緒させて頂いた方々の顔。ホッとしました。楽しいツアーになりそうな予感です。 
渡辺さんの運転で、いざ、牛深へ出発!小雨が降る中、天気予報は雨のち曇。当たるといいなと思っていたら、いつの間にか雨も止み、到着する頃には、晴れ間も見えてきました。マイクロバスで約6時間の長旅でしたが、ゆったり座れて、疲れを感じる事はありませんでした。途中、コンビニで昼食を調達し、まずは、牛深で、お正月に唯一営業をしているという本日、宿泊予定の民宿を確認。外観は古く「まさか、ここじゃないでしょう」と話していたところがそうで、笑ってしまいました。「でも料理が良ければいいよね」などと話しながら、2日間お世話になるダイビングショップへ向かいました。
お正月にも関わらず、私達の為にショップを開けて下さったトミカワさんご夫妻が温かく、迎えて下さいました。ショップの中で昼食を食べ終えると、トミカワさんが器材やタンクを軽トラで運んで下さり、私たちは、ショップの前の路上で着替えを済ませ、徒歩で約5分の船の待つ海へ向かいました。セットアップして、いよいよ乗船。最初のポイントまでは約10分くらいだったでしょうか。あっという間に到着です。 1本目は「片島」というポイントです。なんとFさんの300本のメモリアルダイブでした。おめでとうございます!!記念ダイブにご一緒出来た事、しかもバディを組ませて頂いたこと(私は、まだ、Fさんの約1/10しか潜ってないのにです)とても嬉しく、感激でした。私もメモリアルダイブ目指して頑張りたいと思いました。
バディ単位で、ジャイアントスライドで、エントリー。いよいよ私の番です。緊張しながらも、講習を思い出しながら飛び込みました。水温も18度〜20度と高く、波もない透明度の良い牛深の海。赤や白、黄色などまるでお花畑のようなソフトコーラルに彩られた美しい海には思わず、見とれてしまいました。また、キンギョハナダイ、ハタンポ、キビナゴ、ソラスズメダイ、カクレクマノミ、ウミウシ、カエルウオ、ネンンブツダイ等々、冬でもこんなに魚達がいるのにも驚きましたね。 2本目は「大島」というポイントです。片島からあっという間に到着です。ここでは、岩の隙間にいるオトヒメエビを初めて見ることが出来ました。10月に牛深ツアーに参加したTさんの話によれば、10月も同じ場所にいたらしいです。私達の為に待っていてくれたのかもと勝手に解釈して、珍しさもあって、何枚も写真におさめましたが上手く取れてなくて残念。キンチャクダイ、チョウチョウウオもいましたね。このポイントは、テーブル珊瑚がとても綺麗でした。中性浮力の怪しい私は、珊瑚を傷つけないようにもう必死でしたけど。揺ら揺らしながら見とれていました。 さあダイビングの後は、冷え切った身体を温めに、マイクロバスに乗り込み温泉場へ。近くに温泉場があるのは、冬のダイビングには、特に嬉しいですね。温泉好きの私は、特別、嬉しかったです。身体が温まったところで、お酒やお菓子を買い込んで、民宿へ。
翌日は、7時半に朝食を済ませ、8時15分に民宿を後にしました。本日潜るポイントは3本目、4本目とも「牛深海中公園」です。 「決して迷子にならない」ポイントだそうですけど、ナビバッチリのMSダイバーの方々はそうでしょうけど、コンパスをみる余裕のない私は、皆さんの後をついていくのに必死でした。しばらく行くと、バディのFさんが私のフィンをひっぱっているではないですか。黄色のイザリウオ発見の合図です!これがイザリウオなの!はじめて、しかも間近でみる事が出来、感激です。色鮮やかな黄色にユーモラスな顔、ほとんど動きません。カメラ初心者の私にはもってこいの被写体です。(でも自分の身体が安定しないから上手く撮れなかったんですけど)黄色のイザリウオを見れただけで、もう大満足の3本目でした。 
4本目もメインはイザリウオでした。Fさんがカップルか?と思われる黄色とその3倍くらいあるグレーのイザリウオを発見。私は、最初、グレーのイザリウオは岩にしか見えなかったんですけど。よく見ると仲睦まじく一緒にいるではないですか。感心しながらみていると、渡辺さんが黄色のイザリウオの下にいるグレー色のイザリウオを触っていました。2人のいえ2匹の間を引き裂いちゃいました。あの後2匹は、また一緒になったのでしょうか。渡辺さんは大きなグレー色のイザリウオを海面と勘違いしていたようです。 他にもミノカサゴやカクレクマノミ、スズメダイ、キンギョハナダイ、キンチャクハナダイ、色鮮やかなソフトコーラルはお花畑にいるようです。見とれながら、幸せな気分に浸りながら写真に夢中になっていると、水深が浅くなっているにも関わらず、ドライスーツの排気を忘れてしまい、気がついた時にはもう間に合わず、1人浮いてしまいました。こんな事のないよう、今後、気を付けたいと思います(反省)。
 本日の昼食は、トミカワさんの奥さんの紹介で、「あおさ」と言う店へ行きました。ここでは、イセエビのお刺身とイセエビの入った赤出汁、それから各自お好みのメニューを注文しましたが、私は、タイだったかカンパチだったかのあら炊きの膳を食べました。ほんとに大満足の昼食でした。その後、ショップへ戻り、トミカワさんご夫妻に2日間のお礼を言って、温泉場へ。ゆったり浸かって、疲れを癒した後、帰路に向かいました。
帰りは、お正月の渋滞に巻き込まれはしましたが、思ったよりも早く21時には、ショップに無事到着です。牛深の海は、季節を変えて、また訪れたいと思わせるほんとに美しい海でした。もっとスキルアップして、海の生き物図鑑を買って、海の生き物達の名前も覚えて、ぜひまた行きたいです! 渡辺さん、長時間の運転、ダイビングと大変お疲れ様でした。 ツアーでご一緒頂いた皆さん、渡辺さん、まだまだ色々な点で未熟な私でしたが、大変お世話になりました。どうもありがとうございました。 安藤薫



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