鹿児島・枕崎
調査DIVE報告

2003年 2月 白石 香一

【計画】
 今回の調査Diveにあたっては距離、時間、日数などを考慮し、またお客様の疲労度を幾らかでも少なくし、その分快適度を増すために同じ1泊2日でも変則的なスケジュールで臨みました。
 まず、金曜日の夜出発、現地には深夜の到着ですが睡眠時間は5時間程度とれます。車中での睡眠も入れれば翌日のDivingに差し支えることはないはずです。土曜日は少々遅めの起床にして午前中1Dive、午後1Dive。午後3時ごろには温泉へいけます。翌、日曜日は2Dive後、枕崎をたてば午後7時には帰着との計画でスタートしました。

【当日】
 事前の情報では荒天でもDive可能なポイントがあり、ビーチからのエントリーでもサンゴ礁、熱帯魚等が見れ、ビーチを歩く距離も苦にならないとのことでした。あいにくの荒天。こんな時こそ、そこのポイントの実力が分かり、それ次第では安心してお客様をご案内できるというもの。いざ出発です。高速道路を4時間、一般道1時間の計5時間の長い陸路です。高速を降りてからは225号線、かつお街道を道なりに進みます、海への期待を膨らませながら深夜到着。

【海中(ビーチエントリー)】
 翌朝9:00あいにくの強風に雨の中を出発、車で約30分、輝く様なブルーが美しい入り江、ビーチポイントの平瀬に到着、エントリーポイントまでは15M位の緩やかなスロープ、水底は砂地で女性の方でも楽にエントリー出来そうです。水面移動を5〜6Mで潜降、透明度15M,水温17℃やけに暖かく感じます。北九州の水温11℃から比べれば天国です。地形は入り江の中央が広い砂地、その両脇が岩礁域、サンゴになっています。水深は18Mで流れも無く生物ウォッチングや、ゆったり潜りたい方には最適です。チョウチョウウオやハタタテダイ、ツバメウオの群等の色鮮やかな魚達、砂地にはクロイトハゼやダテハゼ、ネジリンボウなどが生息しています。真冬のダイビングを忘れてしまいそうな海底景観と生物達。これならきっとお客様も喜んでくれるとの確信がもてました。明日のボートダイビングも期待できそうです。

【ダイビングボート】
 2日目、宿泊先クラブハウス目の前の港から大型専用クルーザーで出航。今回使用のダイビング専用船は新造船ではなくその分、船長のキャリアやポイント情報の提供は信頼ができます。トイレなども完備しており女性には辛抱を強いることなく、こちらも安心してお勧めできます。スターンのセッティング場所が少々狭いのをうまく使えば快適なボートダイブができます。

【海中(ボートエントリー)】
 ポイントまでの時間も離島を除いて最大30分程度。出航して20分、ポイント綱代浜に到着、陸路では行けない大きな入り江です。その入り江の中央付近の隠れ根にアンカリング。スターンからジャイアントストライドでエントリー。水深15M,透明度20M、砂地とゴロタ、大きな漁礁が点在するポイントです。漁礁には色とりどりの綺麗なソフトコーラルが生息し、小魚が舞っています。他にも、ハゼ類にウミウシ、大きなマツカサウオ等の宝庫、マクロ派ダイバー向けのポイントです。ポイント名、瀬が浦。水深25Mから8Mまで立ち上がる周囲60Mほどの瀬その横に細長い根が2本走る、ダイナミックな地形です。細長い根には色鮮やかな、ソフトコーラルが群生し、キンチャクダイやサザナミヤッコ、イシダイ、ヘラヤガラ、レンテンヤッコ等々、魚影の濃さは全てのダイバーを満足させる事でしょう。トップ8Mにはサンゴが群生し小さな魚の宝庫になっていました。 ビーチ、ボート共に他にも無数のポイントがあるらしく、数日滞在して潜ってみたいものです。

【宿泊】
 宿泊に関してはスタッフの心憎いサービスがいっぱい。アフターダイブの温泉へはタオルやボディソープ、シャンプーが入ったお風呂セットを貸してくれます。また、朝の洗面所やトイレのラッシュ時間帯は女性優先で専用トイレの数も増えます。
ダイビング後のバスタオルの提供など、女性を意識したサービス-が徹底しています。現在のダイバーの男女比から考えて当然といえば当然ですが、それを徹底する難しさは並たいていのものではありません。当店も見習うべきところがいっぱい!!いい勉強になった調査ダイブでした。
【最後に】
 今回の調査ツアーについては、あいにくの荒天ではありましたが、おおよそ計画どおりに進みました。しかしながら、往復10時間の行程ながら、それを補えるだけのポイント、宿泊、ボート(それに温泉)を備えており、全く問題なく女性のお客様(もちろん男性のお客様にも)にもお勧めできるポイントです。